30代で介護職に転職する際のポイントと注意点 作成日:2017.07.24
最終更新日:2019.10.18
介護業界は、景気に左右されず、働く人にとっては安定した業種であるといえます。
しかも、実はやる気さえあれば年齢にあまり関係なく転職することができると言われています。今回は30代で介護業に転職する際に考えて欲しい、注意点とポイントを紹介します。
30代でも介護職になれるのか
まず第一に、30代でも転職することができるのか、という不安を抱いていると思います。しかし、実際には高い確率で転職することができるでしょう。
他の業界では、毎年定期的に新卒採用を実行するため、中途採用を行うのは稀です。しかし、介護業界ではむしろ中途採用の人の割合が多いのです。
介護職に関する求人は多く存在し、さまざまな媒体で求人が掲載されています。その多くには年齢制限が設けられていません。
この業界に転職する未経験者の人は、30代~40代が多いです。それどころか、50~60代の方でも未経験から介護職になる方もいらっしゃいます。
転職するとなると、他の業界よりも介護業界の方が求人が見つかりやすく、高い年齢の方も働きやすい職業だといえるでしょう。
30代に職場を変えることは、遅くはありません。
30代だからこそ介護職になる利点も
介護職は肉体労働である面もあり、若ければ若いほど良いと思う人が多いです。
実際に体力を考えると、若い人の方があるでしょうが、介護職は人相手の職業です。
利用者の人と上手にコミュニケーションをとることは、30代以降の人の方が得意な場合が多いです。
そのため、年齢がマイナスとなるとは限らず、ネガティブに捉える必要はないのです。
むしろ、他の職種や苦労を経験していない若い世代の方が、他の道も広い上堪え性がなく離職してしまう可能性も高いです。
人手不足の介護業界
知っている人もいるかも知れませんが、介護業界は現在人手不足という問題に悩まされています。
65歳以上の高齢者の人口が増え続ける一方、若者の人口が少なくなり、介護職で働く人の人口も足りていない状況です。
また、介護職は離職率も高く、「理想と現実のギャップを受け入れられなかった」という声も多々聞こえます。
きついというイメージ
介護職に対してきついというイメージも持っている人も多いです。
人を抱きかかえたり、服の着替えの手伝いなどの作業では腰や肩を痛めてしまう職員も少なくありません。
人材育成の余裕がない
新しい人材が施設に入ってきたとしても、大体の施設は人数ギリギリで現場を回しているので、人材を育てる環境が整っていないことも原因です。
仕事内容を把握していない状態でいきなり仕事を任せられたら不安に感じると思います。
このように、新しい人材が育てる環境が確保できないということも介護業界の悩みの一つだと言えます。
これらの原因から介護業界は厳しいなと感じたかもしれません。
しかし、しっかりとした転職先を選択すればこれらの原因に悩まされる事はありません!
30代で介護職になるメリット
介護職への転職を検討するのは、何かメリットを感じているからだと思います。実際に就職した後もその職業を続けるためには、30代での介護職に就職することのメリットをよく知っておくことが重要です。
介護職になるメリットとは
やはり、介護業界は高齢者の人口増加の影響もあり、需要が高まってきています。
そのため、正社員の求人をしているところが多く、転職がしやすいというメリットがあります。
この職業は医療・福祉分野の専門職ですが、珍しく未経験でも働くことができる職種です。さらに、年齢層も幅広く、30代の方以外にも、40~50代で未経験から転職する方も多いです。
給料面では資格を取得することで給料を多くもらえる場合があります。
「介護職は給料が低い」ということも努力しだいで他の業界よりも多く給料をもらうことができます。
また、管理者や経営者の数も不足しているので、未経験であっても、30代であっても、その地位を目指せるのです。
資格と研修で給料アップ
介護職では研修や資格を取得することで給料を多くもらうことができます。
そこで、介護職にはどのような資格があるのか紹介していきたいと思います。
介護初任者研修
介護初任者研修とは、介護職として働くための基本的な技術と知識が学べて、受講資格ではなく無資格・未経験者でも受講できる資格です。
認知症は老化、傷害なっどの知識とベッドから車椅子への移乗等基本的な介護技術を指導してもらえます。
この資格は資格扱いはされないですが、初任者研修を受けている人といない人とでは月給3万円ほどの差がでます。
受講時間を合計130時間受け終えたら修了試験を受けるのですが、その修了試験も難しいものではありません。
万が一落ちてしまっても再試験があるので合格率は極めて高いです。
実務者研修
以前は「ホームヘルパー1級」と呼ばれていた資格で、介護資格の中で唯一の国家試験「介護福祉士」の試験を受けるために必須の資格です。
初任者研修を受けていた場合は、初任者研修で受けた部分の受講を免除されます。
受講時間は合計で450時間となっており、初任者研修よりもかなりボリュームのある内容となっています。
介護福祉士
実務者研修を修了したあとは、この資格をシュッ得することが介護職における一般的な流れです。
更に、実務経験が3年以上必要となるので受験資格のハードルが一気に高くなります。
介護福祉士は国家資格であり、ほとんどの職場で資格手当として2万円程度の支給がされます。
この資格を取得することで、社内での地位と信頼を得ることが出来るので、介護福祉士になれた場合、まず転職で悩むことはないでしょう。
これらの資格や研修は30代の今だから取りやすい資格でもあります。
40代、50代では、なかなか勉強している内容が頭に入りづらく、内容を理解する力が衰えてしまいます。
そのため、30代のうちに資格を取得して周りと差をつけることをおすすめします。
働く施設選びは慎重に行おう!
夜勤の場合は通常フロアあたり1名で担当することがあります。
よって、入所者に絶えず、目を配りつづけなければいけません。また、夜間に看護師の配置が義務づけられていない施設の場合には、容態が急変した入所者への対応を職員が行わなければなりません。もしも入所者の容態が悪くなった場合には、限られた人数での対応が求められます。
仕事は、基本的に24時間365日運営している場合が多いです。
しかし、業態によっては土日休み、夜勤がない介護職もあります。
例えば、デイサービスや訪問入居サービスなどがあります。希望の施設があるならば、事情を話し、面接時に土日休み、夜勤なしでも可能か聞いてみましょう。
介護職に転職するには、やりがいと覚悟を持って
お世話をすることは、毎日「ありがとう」と感謝されるため、やりがいも肌で感じやすいといえます。入居者の方との関係は、もっとも近く、笑いあったり、時にぶつかりあったり、助け合いながら多くのことを学べるのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、30代の介護職への転職はおそらく簡単にできるでしょう。
しかし、続けるためには、お世話することにやりがいを感じるか、はじめから介護職にある程度の覚悟を持っているかが重要です。
これは、どの職業でも重要です。
しかし、転職を考える際、他にいい職種がないから、この職業にしようと決めた人は特に注意しましょう。そのような人は、すぐに辞めやすいからです。
もし、やりがいと覚悟を持って、この職業になろうと決めたならば、まずは、資格を取得してキャリアアップを目指していきましょう。
そして、日々の生活とお世話とに折り合いをつけながら、働いていきましょう。今回、30代で介護職になることついての注意点とポイントを紹介しました。役立ててもらえれば、幸いです。