介護福祉士にとって大切なことは?心構えや必要な能力 作成日:2017.08.09
最終更新日:2019.10.18
介護福祉士の仕事をする上で大切なことはどのようなものでしょうか。
介護福祉士は、介護の現場で働きます。介護現場で利用者と上手くいかないこともあるでしょう。
そのように、悩みを感じたらどのようにすればいいでしょうか。介護福祉士の心構えを紹介します。
介護福祉士の仕事で大切なこと
介護職は「誰でもなれる」や「待遇が良くない」などの悪評がつきまといます。そんな現場で働く介護職のなかでも、介護福祉士は唯一の国家資格。自分の仕事に自信をもって、プライドを持って働くことが大切です。
介護福祉士の仕事で特に大切なことを2つ紹介します。
利用者との信頼関係を築く!話を聞いて相手の心に寄り添う
介護の仕事で特に大切になるのは、介護の利用者との信頼関係です。
介護の仕事は、車いすに移乗を手伝うことや着替えを介助すること、他にも食事の手伝いを行うといった身体的な介護ばかりではありません。
訪問介護の場合は家事援助もあります。介護をしていく上での相談や指導を行うのも介護福祉士の大事な役目です。
こちらの想像を超えて困っている場合があることを理解すること
介護を希望する人は、生活の中のさまざまな行動に他の人の手を借りなければなりません。
多くの人が普段何気なく行っている行動でも、思うままに行うことが難しいのです。
例えば、外出することや、電話をかけること、着替えをしたり、食事をしたりすることなどが自分一人の手ではできません。
介護の利用者の立場になってケアをしていくことが重要であると言えるでしょう。
しっかりと話を聞いて利用者に寄り添うことが大切
信頼関係を築くには、利用者の話をしっかりと聴くことが大事です。
もし、話をできない人だったとしても、認知症で話す内容が事実ではないとしても、その人に寄りそって、利用者の気持ちを考えてあげることです。
そのような辛抱強い傾聴で、お互いの頼関係が築いていけると言えます。
利用者の生活を尊重すること
2つ目に、利用者の生活を尊重することが大切です。
在宅介護の場合、介護福祉士として、利用者の家事の手伝いも仕事内容の一つにあります。
仕事とは言え、他人である介護福祉士が家に入り込んで掃除をしたり食事を作ったりします。勝手に他人が家族の生活に入ってくることに、利用者やその家族がかなり抵抗を感じることもあるそうです。
相手の生活を尊重して行動しないと、利用者やその家族に不快感を与えてしまうことになります。
1人の人、1つの家族にはその家族なりのルールがある
家の物の置き場や食べ物の好みなどは、当然ながら人それぞれ違いますよね。 家事のルールやこだわりなどは、家族以外の人が理解できないものも多くあります。
「理解できないことは当たり前。自分の仕事をこなすだけ」と思ってしまうこともできます。しかし、お互いに心地よく過ごすためにも、相手のルールに沿った行動は非常に大切です。
経験を積んだ介護福祉士は利用者の掃除の仕方を忠実に行います。ヘルパー自身の価値観などを押し付けることはしないのです。
相手のルールに沿った家事のやり方の例
部屋が散らかっているからといって、介護福祉士自信の判断で、きれいに片づけてしまうのは良くないです。その利用者の方が長い間生活してきた習慣や環境面などを考慮しながら掃除をすることが理想です。
また、食事を作るときも、調理の間利用者の方に味見をしてもらうというのも取り入れてみてはいいのではないでしょうか。
好みの味は人それぞれです。味付け方法も利用者のやり方を尊重します。
自分の価値観を押し付けないことが大切
担当する利用者がどんな暮らしぶりをしているのか、相手の生活の程度をよく知ることはこの仕事の第一歩です。
利用者の気持ちを考えて、その人が自尊心を持って生きていけるように支えることも、非常に大切です。
そのためにも、利用者の価値観を知り、自分の価値観を広げていきましょう。
介護福祉士に求められる能力
介護福祉士には、利用者との信頼関係を持つことはとても大切なことです。
そのためには、相手の立場になって聴くことも重要です。しかし、重要なのは心構えだけではありません。必要な能力について説明していきます。
さまざまな手段で利用者とコミュニケーションが取れる
利用者とコミュニケーションを積み重ねることも重要です。
安心してサービスを利用してもらうことができるようになり、介護をスムーズに行うことができるからです。そのためには、介護福祉士はコミュニケーションの技術を向上させる必要があります。
相手にあったコミュニケーション方法を使える
例えば、言葉が上手く話せない高齢者の利用者とコミュニケーションを行うこともあるでしょう。そんな時は言語によるコミュニケーションだけではなく、身振りやボディタッチなどの非言語的なコミュニケーションを用いることがあります。
この仕事は、このようにさまざまな工夫を行いながら、利用者とコミュニケーションを図っていくことが求められるのです。
一人ひとりに寄り添った介護方法をとれる
介護の仕事は、食事の介助から排泄の介助まで、さまざまな内容があります。そのため、利用者一人一人にどのような介護方法をとるべきか考え、適切な介護を行うことが大切です。
介護全般を、全ての利用者に同じ方法をとることは良くないです。利用者の介護の仕方は異なっていて当然だからです。
介護福祉士は介護のエキスパートとして個別ケアを見い出し、それを介護に活かしていく能力が求められるのです。
相手の症状への深い知識・理解を持っている
例えば、認知症の方に対しての声掛けにおいて、認知症に関するしっかりとした豊富な知識がなければ間違った声掛けを行ってしまうかもしれません。間違った声掛けによって、利用者を傷つけてしまうこともあります。
認知症の人の特性や行動の意味などを理解していなくては、利用者との距離は縮められません。
介護福祉士の将来性:専門性が上がり給与アップの可能性も
最近では、看護と介護の業務内容が似ていることで、最近では介護福祉士の教育内容を根本から見直す動きが出ています。
養成校のカリキュラムも徐々に変わってきています。新カリキュラムの大きな特徴は、実習時間がかなり増えたことです。
これにより、介護福祉士は、他の介護系の資格や介護職員基礎研修や実務者研修修了者などを上位資格として位置づけ、専門性を高めてきているようです。
資格の専門性が上がり給与アップ・社会的地位向上も
現在、介護の仕事は「薄給だ」「誰でもできる」など、あまり良いイメージが持たれていないかも知れません。
しかし、介護福祉士やその他資格の難易度が上がれば、専門性も高まり、給料アップも見込めます。それにより、イメージアップに繋がります。
これからの介護士の将来は明るいと言えるでしょう。
需要が増えていく介護福祉士!悩みもやりがいもあるいい仕事
今回は介護福祉士にとって大切なことを紹介しました。
日本は高齢化社会でもあるため 介護サービスが求められます。
しかし一方で、介護の現場で働く人は不足しています。介護離れも深刻化しているからです。
そのような状況でも利用者の需要が増えています。今後は、信頼も高く、経験を多く積んだ介護福祉士が求められます。
どんどん需要が増える介護福祉士。状況の変化が激しい中で、悩むことも、楽しいこともたくさんあると思います。
この記事が、貴方の介護士生活に少しでも役立てばありがたいです。
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