生活相談員とは?どんな仕事でどれくらい稼げるのか 作成日:2017.10.18
最終更新日:2019.10.31
人材不足が叫ばれる介護業界の中でもいま最もといっても過言ではない人気がある職種が「生活相談員」ですよね。
生活相談員って聞いたことありますか?
なんとなく聞いたことあるけれど具体的に何してるかわからない。
そもそも資格とか必要じゃないの?生活相談員とは?
今回はそんな疑問にお応えします!
ここではそんな生活相談員のあれこれを紹介したいと思います!
生活相談員とは?
生活相談員とは簡単に言ってしまえば介護現場を円滑に回すための人材です。
生活相談員とは資格があるようにおもわれがちですが、資格は存在しません。
生活相談員に似た職種の一つに支援相談員があります。
仕事内容はほぼ変わりませんが、介護老人保健施設では支援相談員と名称が変わります。
勤務場所によって名称は異なりますが、仕事内容はほぼほぼ同じであるため、総称として相談員と呼ばれることも多いです。
元々は、老人福祉法で定められていた相談員が「生活相談員」、老人保健法で定められていた相談員が「支援相談員」という名称でした。2000年施行の介護保険法でその名称が引き継がれたため、この2種類の呼び方になっています。
しかし上記したように仕事内容、資格要件は同じです。
それでは生活相談員は資格が必要ないのでしょうか?
結局生活相談員とは資格が必要ないの!?
そんなことは、ありません。なんといくつかの要件の中で1つでも該当すれば生活相談員の要件を満たしたことになるのです。
国が定めるものとしては
・社会福祉士
・精神保健福祉士
・社会福祉主事任用資格
地方自治体によるもの
・ケアマネジャー
・介護福祉士
・介護施設張経験者
・一定期間以上の介護経験を有するもの
以上を一つでも満たすことができていたら生活相談員と名乗ることができます。
仕事内容
一見マイノリティに見える生活相談員ですが、介護保険法では業務内容は定められています。
①入居者や家族の処遇上の相談
②ボランティアの指導
③市町村と連携
④レクリエーションなどの計画
以上が生活相談員の業務として介護保険法で定められています。
しかし実際は施設の方針や規模、種類によって仕事の幅や役割は大きく異なります。
しかしどの業務にも一貫して共通しているのは外部の機関との窓口であるということです。
利用者や家族との相談窓口、行政に対する情報提供窓口などが挙げられます。
また苦情や意見受付の窓口としての役割も担うことが一般的です。
それではより細かく業務内容を見ていきましょう。
相談に関する業務
①見学への対応施設への入所の場合、ほとんどの方が入所を希望されます。1ヶ月にそれなりの費用もかかりますし、家の代わりとなる施設ですから入居者も真剣に施設選びを行います。
間違った情報を提供しないためにも真摯な說明を心がけましょう。
②面談
利用者が施設に入所する際や、見直しのときなどに面談をおこない情報収集をします。
③意見交換
面談で得た情報を基に介護職員やケアマネジャーに情報提供を行います。
④観察
利用者の状態変化に気づくためにも、利用者に興味をもつことが必要です。特に大きな変化がなかったとしても、利用者や家族との信頼関係を築くことが大切です。
介護業務およびその他
たとえ生活相談員として雇われていたとしても常に生活相談員の仕事をするわけではありません。
施設によりますが、8割以上が介護職で生活相談員業務は2割以下になってしまう場合もあります。
そのため、ただ相談員としての技術を身に付けるだけでなく、入浴介助や歩行改善などの介護の専門的な技術を身に付ける必要もあります。
ほかにも人材育成や営業活動など業務は多岐に渡ります。
活躍の場!
生活相談員が活躍できる職場は多岐に渡ります。具体的に挙げると
・デイサービス
・ショートステイ
・病院
・介護老人保健施設
・有料老人ホーム
・障害福祉施設
が挙げられます。
また施設によっても仕事内容は変わります。
デイサービスで働く場合は相談業務や連絡調整の役目を担っています。施設の規模が小さい場合には介護業務を兼任することもあります。
ショートステイで働く場合は窓口業務が強めです。ケアマネジャーや介護スタッフの調整などを行います。
特別養護老人ホームでは介護職員の調整業務が多めです。
具体的には入所退所の手続きや、施設内地域内での連携調整が主な業務内容です。
平均給与
さて、ここまで見てきた中で一番気になるのが給与ですよね。
手当金や一時金を一切加味せずに平均月収を割り出すと、デイサービスがおよそ20万円、有料老人ホームが18.3万円、特別養護老人ホームが17.7万円となります。
もちろん地域や勤務先の規模、スキルや所持資格によって給与は異なります。パートで働く場合は時給900円から1100円程度が相場です。
どちらにせよ年収は500万円以下の人が多く、高額の収入を得るのはなかなか難しいかもしれません。
まとめ
生活相談員は利用者や家族との相談員である故、板挟みになってしまうこともあります。
しかし、いなくてはならない架け橋として活躍できます。
人に必要とされるほどやりがいになることはありませんよね。
少子高齢化によるデイサービスの増加ということもあり、今後もニーズの高まりがますます期待できる生活相談員。
キャリア選択の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。