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介護事務管理士の仕事と必要な資格について

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介護事務管理士の仕事と必要な資格について

日本の高齢化社会が進む中で、介護の需要は年々高くなっています。

今後もさらに介護の需要は高まることは間違いありません。

ここでは、そんな介護の中でもあまり知られていない「介護事務管理士」について、詳しく紹介します。

介護事務管理士とは?

介護事務管理士は、日本で初めての会議事務に関する資格のひとつです。

介護サービスを提供する事業所や施設で、介護保険制度の理解や、介護報酬の請求をするスキルを証明するものです。

2000年に介護保険制度が施行されたことよって、資格試験がスタートしました。

制度の新設により、事務所側に介護報酬の計算が必要となり、介護事務の需要が高まったことが誕生のきっかけです。

JSMA技能認定振興協会が資格の認定を行っています。

ただし、介護事務で働く際、介護事務管理士の資格は必須ではありません。

小さな規模の事務所であれば、介護スタッフが介護事務を一緒にしていることも多いからです。

しかし、資格を持つことによってスキルの証明につながるので、キャリアアップや転職の際には有利になります。

仕事内容と必要な資格

介護事務管理士の仕事内容と必要な資格について紹介します。

仕事内容

介護事務管理士は介護事務の介護報酬についての計算、ケアプランを立てるケアマネの業務サポートが仕事です。

介護サービスの費用は原則、利用者から10パーセント、残りの90パーセントは介護保険から事業所に支払われます。

事業所は、介護報酬で決められた単位にもとづき、利用者、そして介護給付費の審査や支払いを行なう国民健康保険団体連合に請求を出さなければなりません。

介護事務の担当者は、ケアマネが作成する、給付管理票を元にして、利用者の方に対してどのような介護をどれだけ提供したかをチェックして、レセプトと言われる介護給付費明細書を作成します。

介護サービスに対する報酬を、利用者と国民健康保険団体連合にそれぞれに請求するのが主な役割です。

これは医療の分野で言えば、診療報酬を計算する医療事務と同じようなポジションです。

介護報酬の請求は、1ヶ月に1回発生します。

これ以外の時間は、ケアマネの業務サポートや、利用者への案内や問い合わせの対応、介護士のシフトを作成するなどの業務を請け負うことが多いです。

必要な資格

受験資格はとくに制限が設けられてないので、資格を受ける気持ちさえあれば、誰でも受験が可能です。

試験内容は実技と学科の2つに分かれています。

実技はレセプトの作成を2問と、レセプトの点検が1問です。

学科はマークシート式で計10問出題されます。

問題としては、介護保険制度や単位数の算定、介護用語などについての知識が問われます。

試験の合格点は70点です。

実技試験に関しては、3問すべてが50パーセント以上かつ、3問の合計点が70パーセント以上が求められます。

合格率は50パーセント前後なので、ある程度の勉強は必要となってきます。

試験は、ソラスト教育サービスが運営を行っています。

日程は年6回あり、奇数の月の第4土曜日に実施されます。

締め切りは試験日の約1ヶ月前までで、インターネットやコンビニエンスストアの端末から申し込みができます

受験料は税込み6500円です。

試験会場は全国31ヶ所で行われ、北は札幌から南は沖縄まであります。

介護事務管理士の現状と今後の展望

介護サービスの求人が多い中で、介護事務管理士の求人はそれほど多くないのが現状です。

その理由としては、全国にある介護施設のうち、多数の介護施設の規模では、経営者やケアマネ、場合によっては介護福祉士が介護事務管理士の仕事を兼任する範囲で事務処理を行えてしまうということが挙げられます。

そのため、介護事務管理士の資格を持つ人が必要とされるような現場というのは、ある程度の規模を持った介護施設で、なおかつ、介護事務の仕事を専任スタッフ(介護事務管理士)に任せようと考える施設であるということになります。

しかし、現状こうした規模を持つ介護施設は、介護施設全体から見ればまだまだ少数なので、介護事務の求人もそれに伴って少ないです。

そのため、介護福祉士、ヘルパー、ケアマネの資格をすでに取得している方が、プラスアルファのスキルアップとして受験を目指している方が多いそうです。

勤めている介護施設にもよりけりですが、介護事務管理士の資格を有していると資格手当としてインセンティブが付く所も多数あるので、介護事務管理士の資格取得が決して無駄にはなるということはありません。

現在、それほど募集が多くない介護事務管理士ですが、日本は高齢社会に突入しているので、今後は需要がどんどん増加していくことは容易に考えられます。

まとめ

介護事務管理士について詳しく紹介していきました。

介護の仕事は体力を使う仕事であるため、自身の年齢で左右されてしまいます。

そのため、ある程度の年齢になると厳しくなるかもしれません。

しかし、介護事務管理士は現場の仕事と比較すれば、体力を必要としないため、長く働きたい人にはおすすめの仕事です。

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