女性介護職員の転職先での悩み! 作成日:2017.07.14
最終更新日:2019.10.18
介護職は身体的にも、精神的にも負担の多い仕事です。
特に女性の場合、男性に比べて小柄で力もあまりありません。
それでも自分よりも体格の良い利用者さんを抱きかかえなければなりません。他にも、重い荷持を無理な姿勢で運ぶなどという力仕事がたくさんあります。
また、介護職は人間関係が複雑な施設が多いという特徴があります。
陰口や噂話、嫌がらせなどでお悩みの方も多いです。
上下関係も厳しいところが多く、パワハラなどで悩む方もいらっしゃるでしょう。
このような様々な理由から、介護職で転職をする職員の方は非常に多いです。
しかし、転職した先でも女性ならではの悩みを抱えてしまうことも。
今回は、女性介護職員の方の転職事情と転職失敗例についてまとめてみました。
女性介護職の悩み
介護現場の労働者の中で女性が占める割合は79%と高いものの、肉体労働、なかなか休めない、低賃金、というようなイメージがあります。
実際の職員の方は、どういった悩みを抱えているのでしょうか。
まずは、介護施設で働く女性ならではの悩みを見ていきましょう。
夜勤や残業の多い介護職では、家庭との両立が難しく、家族とすれ違いの生活が続いてしまうことも少なくありません。
病院勤務の看護師の場合は託児所が完備されていることが多く、夜勤があっても育児との両立ができます。一方で介護施設には託児所はほとんど設置されていません。
家事や育児もこなさなくてはいけない方にとって、介護職は続けることが難しい仕事です。
これらは転職や退職の理由としても多くあげられるそうです。
家庭と仕事の両立が可能かのアンケート結果
実際に、介護職従事者を対象に、仕事と家庭の両立が可能かどうかについてアンケートをとったところ、63.3%が「両立できない」と答えています。
両立できないと答えた理由として最も多かったのは、「休んだ時に自分の仕事を代わりにやってくれる人がいない」ということで、41.3%を占めていました。
この結果は、人手不足な職種であるので仕方ないのかもしれません。
家族が急病なのに仕事を休めないということが起こりうるかもしれないと考えると、仕事との両立は難しいと言えます。
女性介護職の転職先での悩み
では、実際に転職した先でどのようなことに悩む女性介護職員が多いのでしょうか。
2つの事例を紹介していきます。
体力の悩み
まずは「体力」に関しての悩みです。
24歳のある方は、転職先の施設には要介護度の高い利用者さんが多く、移乗が大変で腰痛も発症してしまったそうです。
移乗は非常に体力が必要とされる仕事なので、つらいと感じる方は少なくありません。
しかし、利用者さんの要介護度によって差はありますが、移乗はこの職業にとって避けられない業務の1つです。
最近では、力がない人でも楽に移乗できるコツを習得する研修や、リフト等の設備を設置し、介護職員の負担を減らす取り組みをしている施設も増えています。
また、職員の体力づくりのための簡単な運動を指導している職場もあるそうです。
そのような工夫をしている事業者を探すことで、自分の負担を減らすことができます。
腰痛持ちならケアマネがオススメ
しかし、腰痛持ちの人には厳しい業務がたくさんあります。
家事などの生活介助すらもつらい場合は、現在の仕事を続けることは難しいでしょう。
介護に関する仕事をどうしても続けたい方は、ケアマネージャーを目指すことをオススメします。
ケアマネージャーの主な仕事は、介護サービスに関するプランニング、そのコーディネートです。
資格が必要となり、単純な業務ではありませんが、身体的な負担は大幅に軽減されるので、介護に関わっていく選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。
セクハラ
2つ目の悩みは「セクハラ」です。
22歳の方は、勤務先の施設の男性利用者からのセクハラに困っているそうですが、毎日顔を合わせるため本人にも周りにも言いにくそうです。
このような介護現場でのセクハラは大きな問題の1つとされています。
1人で抱えずにすぐに他の職員や上司に相談しましょう。
ベテランの職員であれば、これまで多かれ少なかれセクハラの被害は受けたことがあるでしょう。
対応の仕方などを教えてもらいましょう。
もしセクハラを受けた場合は、毅然とした態度で注意するなどして自分自身を守りましょう。
最後に
いかがでしたか。
介護職員として活躍する約8割のスタッフが女性ですが、同性が多い社会ならではの悩みや、女性であることならではの悩みがたくさんあります。
体力は男性に比べると少なく、過酷な肉体労働はとてもきついものです。
腰痛などを患わってしまった場合は、無理せずに休養をとるなど、働き方を見直すべきです。
家庭との両立も難しいことが多いため、仕事と家庭のどちらがより優先なのか、自分の状況に合わせた判断をしましょう。
またセクハラは、現在最も問題視されている問題の1つと言っていいでしょう。
些細なことでも、1人で悩まず周りの職員に相談することが大切です。