介護職におけるスキルアップの重要性 作成日:2017.07.18
最終更新日:2019.12.24
現在、深刻な人材不足に陥っている介護業界。
その原因は、過酷な労働環境が一因であることが考えられます。労働環境の悪化により、人がやめ、また一人一人の負担が増えていく。このような悪循環が生まれてしまっています。
働く人の立場も多様化してきており、とりあえず介護業界に飛び込んだという人もたくさんいると思います。
そこで今回は、介護職における資格の有無や研修経験がもたらす違いをご紹介していきます。
この記事を通してスキルアップの重要性を理解していただければ幸いです!
介護においてスキルアップは必要?
まずは、介護においてスキルアップは本当に必要なのかという部分から述べていきます。
たとえスキルアップに成功したとしても待遇が変わらないのではないか?自分にとって役立ってないのではないか?などと思ってしまうようなことがあれば、時間やお金を費やしても意味のないものになってしまう可能性があります。
そこでまずは自分のスキルを高める必要性についてしることが大切です!
スキルアップが必要な理由
まず前提として、この業界の給料は中々上がりづらいと言われていて、歳を重ねていれば自然に給料が上がるということではない場合がほとんどです。
そのため、研修を経験したり資格を取得したりすることで、自身のスキルアップを客観的に評価してもらうが給与アップのためには必要になります。
資格手当を得られたり知識と経験を買われ昇格していったりすることで給料アップの道を進んでいる人が少なくないようです。
また、働いているうちに必然的にあなたは先輩という立場に立たされます。
そうなると後輩に指導したり相談されたりするケースが多くなってくるでしょう。
このような場合にきちんと対応できれば、後輩からだけではなく職場からの評価も上がるはずです。
このような点からスキルアップは必要事項です。
本当に給料に差は生まれるの?
もちろん、長年勤務していれば、スキルは上がることには疑いの余地もありませんが、先程も申し上げたとおり重要なのは「客観的な」スキルの評価です。
例えば、同じ介護員と定義されてはいても、無資格者・介護職員初任者研修修了者などに分けられるでしょう。
もちろんこれらの資格を得るために、対象者がおこなった努力は正当に評価されるべきであり、給料に差が出ても何ら疑問はありませんよね。
具体的なスキルアップの方法
もちろん、自然にスキルアップはしていくものですが、それは介護員全員に共通して言える話なので、ここでは「給料アップにつながるスキルアップ」についてご紹介します。
介護職員初任者研修
「介護職員初任者研修」は介護職の資格のスタートラインとも言える資格です。
無資格者はまずこの資格を取得することが望ましいでしょう。
まったく介護職の経験のない人が職につく心構えから教えてもらえます。もしすでに働いている、という人でも、どんな感じで資格を取れば良いのかを知るためにもおトクな資格です。
実務者研修
この研修は、初任者研修の資格を取得した人が次に受けるべき研修です。
初任者研修では、基本的な知識や技術を学ぶことになりますが、この実務者研修では、介護技術や医学知識、社会福祉制度に関する知識などより広い分野について勉強します。
この研修を修了すれば、訪問介護事業所で配置されるサービス提供責任者になることができます。
また、平成28年度から「介護福祉国家試験」の受験にあたって、実務経験三年以上という要項に加えてこの実務者研修が必須となりました。つまり、更なるスキルアップに必要な研修といえます。
介護福祉士
次に、さらに幅広く活躍したいと考えている場合には、国家資格である介護福祉士の資格を取得しましょう。
これは数ある現場で働く介護職資格の中でも唯一の国家資格であり、一生モノの資格です。
介護福祉士の資格取得により月15000円の給与アップとなった例もあり、やはり待遇は大きく違ってくるようです。
また、介護福祉士の試験合格率は、第29回(2017年1月実施)試験では72.1%であり、決して難しい試験ではないと言えるでしょう。
介護支援専門員(ケアマネージャー)
介護のスペシャリストと言われる介護福祉士の資格だけでは満足せず、更なるキャリアアップを目指す人は、ケアマネージャーの資格取得を目指しましょう。
介護福祉士の資格を持っているとケアマネージャーの試験を受ける祭に、介護部門の試験免除が受けられるので、介護福祉士の次に目指すべきはやはりこの資格でしょう。
最後に
ここまで読んできたあなたなら、給料を上げるにはスキルアップが必要で、客観的に評価されるためには資格取得がマストであることが理解いただけたことと思います。
スキルアップできる資格のステップをご紹介してきましたが、このキャリアプランは十分実現可能なものであるといえますよね。順序立てて資格取得を目指していけば、自身のスキルが向上するだけでなく安定した雇用と収入が望めます。
また、直接給料アップに結びつかなくとも、日々の業務をこなすうちにスキルアップはしていくものです。
スキルアップにより多くの人に喜びや生きがいを感じられる空間を提供できるという点が魅力的な部分です。
今一度自身の職に対する向き合い方について考えてみてはいかがでしょうか。