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在宅ワークで在宅介護が増加!介護業界にも変化が起きる!?

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新型コロナウイルスの感染拡大は日々の生活や仕事に大きな影響を与えています。

その影響はライフスタイルにまで影響を及ぼし、介護の在り方についても変化を及ぼしています。

新型コロナウイルスの影響で増加している在宅勤務

この働き方の変化がもたらす介護のかたちへの影響と、今後の介護業界の展望を紹介します。

コロナショックで在宅ワークが増えている

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、モバイルワーク・在宅ワークを含むテレワークを導入する企業が増えています。

2020年4月上旬の時点で、テレワークの導入率は全国平均で27.9%であり、1ヶ月前と比べて2倍に増加しています。

特にきっかけとなったのが、緊急事態宣言の発令です。

特に感染者数が多かった東京では、テレワークの導入率は49.1%と約半数の企業が導入していることになります。

4月16日に緊急事態宣言の対象地域を拡大したため、今後のテレワークの導入率はさらに増加すると予想できます。

在宅ワークと在宅介護の両立も増えている

在宅ワークの増加で注目されているのが在宅介護との両立です。

これまで介護と仕事の両立は、家族で交互に親の面倒を見たり、勤務時間の前後に介護をおこなったり、日中は介護サービスやヘルパーに任せるなどで成り立たせている人が多い現状でした。

しかし、介護と仕事の両立の難しさや心身の負担から、毎年10万人も介護離職をしている現状です。

こんな現状でしたが、在宅ワークの導入で両立のハードルが下がり、在宅ワークと在宅介護の両立をおこなう人が増加しています。

これまでは、親が介護を必要とする状況になった場合、介護サービスに介護をすべて任せるか、介護離職し親の面倒を見るのが主流でした。

そこに、在宅ワークしながら在宅介護をおこなうという選択肢が増えたという状況です。

介護離職していた人の在宅ワークでの復帰も増加

さらに一度介護離職していた人が、在宅ワークでの職場復帰するケースも増えているようです。

新型コロナウイルスをきっかけに在宅ワークが社会全体で認められるようになったことで、在宅介護と在宅ワークを両立させての職場復帰がしやすくなったようです。

介護サービスの現状

介護業界の需要の変化を見ていく前に、介護業界の現状を紹介します。

厚生労働省発表の2017年のデータを紹介します。

主な介護サービスの事業所数は以下の通りです。

通所介護(デイサービス)・・・23,597

訪問介護(ホームヘルパー)・・・35,311

介護老人福祉施設(老人ホーム)・・・7,891

こうして比較すると老人ホームの数が少ないように思われますが、1施設の定員が多いため、定員総数は54万人と、人数比では多くの介護を必要とする高齢者をカバーしています。

また、利用者数をみると、通所介護や訪問介護は必要とする介護レベルの低い要支援者に対してサービスを提供しており、老人ホームはより高いレベルの介護を必要とする要介護者に対してサービスを提供しています。

介護サービスの需要も変化する

そんな介護の在り方に変化があったように、介護サービスの需要も今後変化していくとみられています。

通所型介護サービスの需要が増加

今後、最も需要が増えると予想されるのが通所型介護サービスです。

通所型介護サービスとは、おもにデイサービスやデイケアと呼ばれるもので、自宅から介護施設に通い日常生活訓練や機能訓練などを受けるサービスのことです。

在宅ワークと在宅介護の両立が増えると予想されることで最大の懸念が、日中の勤務中の介護です。

そこで、日中の介護やリハビリを通所型介護サービスに任せて、勤務前後の介護を自分でおこなうという在宅介護のかたちが増えるでしょう。

訪問型の介護サービスの需要も増加?

訪問型の介護サービスの需要もあわせて増加するのではと予想されます。

訪問型介護サービスとは、おもに訪問介護・ホームヘルプサービスと呼ばれるサービスで、日中ホームヘルパーが自宅を訪問し、身体介護や生活介助の支援するものです。

洗濯・調理・掃除といった家事の支援までするため、在宅介護との両立では通所型の介護サービスほどの需要はないかもしれませんが需要は微増するのではと言われています。

施設サービスの需要は減少?

一方で、施設サービスの需要は減少するのでは、と言われています。

施設サービスとは、いわゆる老人ホームといった介護施設に入居して、生活しながら介護サービスを受けるもののことです。

在宅ワークが増え、在宅介護を選ぶ人が増えるため、施設サービスの需要は減少してしまうのでは、と言われています。

ただし、少子高齢化の影響で介護サービス全体の需要は増え続けているので、施設サービスの需要だけ極端に減少することはないでしょう。

まとめ

新型コロナウイルスの影響で、新しい生活様式に代表されるように日々のライフスタイルは変わっていくと予想されます。

在宅ワークが社会的に認められ増加していくなかで、介護の在り方や両立のかたちも変化していくでしょう。

アフターコロナの世界での介護業界の需要は確実に変わっていくと予想されます。

アフターコロナの世界を見据えることが、今後より重要な視点となるでしょう。

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