介護支援専門員とケアマネジャーの違いってあるの? 作成日:2017.07.13
最終更新日:2019.10.29
介護支援専門員とケアマネジャー、調べてみると両者とも似たような仕事内容、資格が必要なようです。
その2つに違いはあるのでしょうか?仕事内容など細かく説明していきます。
介護支援専門員とケアマネジャーに違いはない
両者に違いはあるのか。
答えはノーです。ケアマネジャーの正式名称が介護支援専門員なのです。
したがって、どちらとも仕事内容も必要な資格も同じなのです。
この仕事は2000年に「介護保険制度」が導入された時に誕生した資格です。
要介護者の自立を手伝い、その人らしく暮らせるよう支援します。
具体的には要介護認定を受けた要介護者や家族からの相談に乗り、適切な介護プランを練ります。
その後、関係する機関と連絡を取るという役割を担います。
介護支援専門員になるためには
介護支援専門員とケアマネジャーに違いはないと言いましたが、では、その仕事に就くためにはどうしたらいいのでしょうか。
介護支援専門員は医療、福祉、保健の各々の専門職で、実務経験を積んだものから選ばれ要請するという考え方をします。
なので、一定の条件を満たした専門職が実務研修受講試験を受けます。
それに受かったら介護支援専門員研修を受講し、終了して初めて介護支援専門員として認められるというものです。
つまり、実務経験が必要な分、専門資格と5~10年の時間はかかるということになります。
また、その実務経験とは原則として5年以上と定められており、なおかつ厳密に日数も決められています。
在職期間が5年以上かつ、実勤務数が900日以上と定められています。
また、勤務形態や勤務時間は関係ないようです。とは言え、このように見てみるとケアマネジャーになるには資格ももちろんですが相当な経験値が必要となりそうです。
介護支援専門員が働く場所
介護支援専門員(ケアマネジャー)は主に介護支援事業所、介護保険施設、介護療養型施設などに所属しています。
フリーでやるということはなく、どこかの施設に所属します。そして、その窓口を通して依頼等が来ます。
また、これら働く場所によってケアマネジャーの呼び方は変わります。
居宅介護支援事務所(在宅介護に支援を行う事務)に所属する人は「居宅ケアマネ」と呼ばれます。その一で、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)などで働く人は「施設ケアマネ」と呼ばれます。
介護支援専門員(ケアマネジャー)ができること
冒頭でも軽く仕事内容は触れましたが、もっと詳しく紹介していこうと思います。
仕事内容は大きく3つあります。要介護認定業務、ケアプランの作成・管理、給付管理業務です。
要介護認定業務とは要介護者の自宅を訪問し、心身の健康状態を確認する仕事です。
依頼は所属する自治体から受け、訪問します。また、その要介護者の更新申請に関する書類作成代行を行ったりします。
次にケアプランの作成・管理について。
この業務が介護支援専門員の仕事の中で最も重要と言っても過言ではありません。
というのもこのケアプランというものがなければ介護保険サービスを受けることはできません。そして、この作成はケアマネジャーしかすることができません。
このケアプランというのは簡単に言うと、介護サービスを受けるうえでのスケジュール表みたいなものです。
まず、課題分析を行い、目標を設定し作成されます。このプランが作られて初めて介護サービスが開始されます。
そのあと、定期的に訪れ、健康状態やサービスなどをチェックします。
これらがケアプランに関する仕事です。
最後に給付管理業務。
要介護者の支給限度額や利用者負担額の計算を行います。
そして、給付管理表を作成し、役所に提出するという仕事内容です。
これらの仕事以外にも要介護者本人やその家族と話し、相談を受けたりすることも重要な業務の一つです。コミュニーケーションを取ることがかなり大事だとも言えます。
介護支援専門員(ケアマナージャー)というのは「介護」と言っても皆さんが想像するような介護業は少ないようです。主に、要介護者とコミュニーケーションを取り、適切な介護を指揮していく立場だと言えるでしょう。
逆にできないこととは?
上では介護支援専門員(ケアマネジャー)は介護の指揮を執る立場だと言いました。
では、実際に介護業務を現場ですることはないのでしょうか?
例えば、食事や着替えを手伝ったり移動に付きそう、お風呂に入れたりといった身体介護、もしくは食事の用意や洗濯掃除など生活支援をすることはないのでしょうか。
介護支援専門員(ケアマネジャー)はこういう業務をすることはありません。これら業務をするのはホームヘルパーの仕事であり、あくまでどんな介護を受けるかのプランを練るところまでのようです。
まとめ
以上、介護支援専門員(ケアマネジャー)について書いてきました。
まずはそれらについての違いですが、ありませんでした。ただ単に呼び方が違うだけです。
そのあとはなるためにはどうしたらいいのか?どこで働くのか?仕事内容は?など書いてきました。
なるためにはそれなりの経験値と資格が必要不可欠で、どこかには必ず所属し働いている。そして、仕事内容は直接的な介護業務に携わることはなく、ケアプランという形で指揮を執っていくことが重要な業務でした。
なるには簡単な道ではないようですが、やりがいはかなり感じられる仕事だと思います。ぜひ、目指してみて下さい!
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