非常勤の仕事内容や給与とは?サービス提供責任者について 作成日:2018.02.09
最終更新日:2019.12.24
介護の現場でよく聞くサービス的教責任者をご存知ですか。通称サ責と呼ばれる彼らは非常勤で働いています。
サービス提供責任者とは、どのような仕事をしているのでしょうか。また、非常勤で責任者なので給料ややりがいなども気になります。
そこで今回は非常勤で働くサービス提供責任者についてご説明しますので、参考にしてみてください。
サービス提供責任者とは?
サービス提供責任者とは「サ責」とも呼ばれ、訪問介護で責任を担っている人のことです。
在宅介護をするためには大切な役職になります。サービス提供責任者は、利用者40人ごとに1人配置しなければなりません。40人以上利用している場合は、2人以上が必要になるのです。
職場は、訪問介護サービスを行う事業所になります。
- 訪問介護事業所
- 訪問入浴事業所
- 小規模多機能型居宅介護事業所
例えば上記のような施設が訪問介護を行う職場になります。
サービス提供責任者の仕事内容
サービス提供責任者には責任者として様々な仕事があります。そこで今回は3つに分けてサービス提供責任者の仕事を説明していきます。
その1「訪問介護計画書の作成
サービス提供責任者がする仕事内容の一つが、訪問介護計画書の作成です。
訪問介護業務を運営できるように、ケアマネージャーが作ったケアプランから訪問介護計画書を作成します。計画通りにできるように、コーディネート業務も仕事です。
訪問介護計画書を作成するには、利用者の家に行ってどのような介護をするか話し合います。初めて利用する人や要介護認定が変わる場合は、ケアマネージャーなどの関係者を集めて会議が必要です。
ヘルパーや家族に訪問介護計画書の説明をして確認と同意を得ますが、他の意見や希望があれば作り直します。
その2「ホームヘルパーの指導・管理・育成」
訪問介護の責任者として実際にヘルパーとして要介護者の自宅に向かう人材の育成は責任者の仕事です。
サービス提供責任者はホームヘルパーを取りまとめ、指導や育成をしています。
利用者に相応しいヘルパーを選び、実務指導をすることが仕事内容です。
- 担当ヘルパーが利用者のことで悩んでいる場合
問題解決のために話し合いもします。
- ヘルパーの育成に力を入れている場合
スキルアップのアドバイスや講演会の紹介なども仕事です。
- サービス提供責任者が事業所の所長をしている場合
営業活動などもします。
以上より、サービス提供責任者は自分の部下であるヘルパーの育成に留まらず、利用者とヘルパーとの心の橋渡し役なども請け負っています。
その3「利用者との相談と対応」
サービス提供責任者は利用者が快適に過ごせるように、介護体制を整える仕事をしています。
提供したサービスの内容を把握し、内容変更などがあれば検討することも仕事です。そのために利用者やその家族と連絡を取り、相談や悩みの解消をしています。ホームヘルパーが休む時は、訪問介護のヘルパー職をすることもあります。
非常勤のサービス提供責任者の給与
サービス提供責任者の平均給料は1ヶ月当たり
- 正社員:約24万円
- 非常勤:約12万円から約17万円程度
サービス提供責任者は、資格が必要な仕事なので時給の場合は1時間1200円ぐらいになるのです。
ヘルパーが事業所に戻ってからする仕事もあるため、帰りが遅くなることがあります。
よって、午後から勤務もしくは夕方から勤務するような非常勤も求められているのです。
サービス提供責任者になるには
サービス提供責任者になるためには、実務者研修以上の資格を持っていることが必須です。
まず、国家資格である介護福祉士であり、実務者研修修了者になります。
ホームヘルパー1級を2013年3月までに取得した人、介護職員基礎研修を2013年3月までに終えた人も対象です。
介護職員初任者研修を受けた人やホームヘルパー2級の人もサービス提供責任者になれますが、介護報酬は30%減らして計算をします。
介護職員初任者研修を受けた人やホームヘルパー2級の人の注意点
介護職員初任者研修を受けた人とホームヘルパー2級の人は、研修や資格取得後に実務経験3年以上が必要です。
サービス提供責任者のやりがいと注意点
サービス提供責任者は、ケアマネージャーやホームヘルパー、利用者とその家族などと連携をとる仕事です。
サービス提供責任者のやりがい
それぞれの人と信頼関係を築きながら働く環境は、やりがいを感じるでしょう。利用者から感謝の言葉をいただくなど、働いている時に幸せを感じる瞬間があります。
また、サービス提供責任者が作成した計画書によって仕事が進み、利用者が元気になると嬉しい気持ちになるでしょう。
非常勤のサービス提供責任者の注意点
非常勤でサービス提供責任者を配置するとき、以下のことに注意しましょう。
- サービス提供責任者を非常勤で配置する場合
最低でも一人は常勤が働いていることと0.5人以下に換算できないことが条件です。
- 利用者が一人でもいる場合
サービス提供責任者の配置が義務づけられているので、非常勤だけではいけません。
よって、常勤のサービス提供責任者が必要になります。0.5人以下に換算できないというのは、非常勤は常勤の半分以上は働くという決まりがあることです。
常勤が40時間働くなら、非常勤は20時間以上は働くことになっています。
サービス提供責任者として働いてみよう
非常勤でサービス提供責任者として働くためには、必要な資格や条件を知っておくといいでしょう。
希望の条件を満たしてくれる職場を探すためには、まず転職サイトの登録が近道です。
詳細な検索条件があるので、地域や収入なども含めて調べることができます。
非常勤のサービス提供責任者は求められている仕事なので、資格がある場合は働いてみるといいでしょう。