デイケア介護職の仕事とは?概要からタイムスケジュールまで 作成日:2017.09.11
最終更新日:2019.10.31
介護職に就こうと思ってもたくさんの介護職があり、どこで働くかとても悩みますよね。
デイケアという施設があることは、知っていますか?よくデイサービスと混同されがちですが、今回は、デイケアについてまとめてみました。
デイケアで働くか迷っている人は是非参考にしてみてください。
デイケアっていうのはどんなサービス?
デイケアは、通所リハビリテーションと呼ばれています。デイケアは、老人保健施設、診療所、病院などの施設において、日帰りで受けられるリハビリテーションを提供しているサービスです。利用者が自立した生活を送ることが目的であり、主なサービスは栄養改善、運動器機能の訓練、口腔機能の訓練などです。
筋力・体力の維持、関節の拘縮予防、個別トレーニングなどの身体機能の向上、歩行練習、寝返り・起き上がりなどの基本動作訓練、入浴・トイレ動作などの日常動作訓練などの日常生活訓練を受けられます。
デイケアの利用者はどんな人?
デイケアの利用対象者は、要介護の認定を受けている必要があります。また、主治医が、「心身機能の維持と回復、日常生活の自立のためにはリハビリテーションが必要」と認めた場合デイケアを利用することができます。
要介護1以上の認定を受けている人がデイケアの対象者であり、要支援1・2の認定を受けている人は介護予防通所リハビリテーションの対象者となります。
医療スタッフが充実しているデイケアが、拘縮や麻痺、認知症がある方、医学的管理が必要な方が向いています。
利用者から見たデイケアのメリットとは?
デイケアのメリットとしては以下のことが挙げられます。
- 専門性の高いリハビリテーションを受けられる
- リハビリ用機器が充実している
- 緊急の場合でも医療スタッフが迅速に対応してくれる
- 送迎、食事、入浴などのリハビリ以外のサービスも充実している
- 同じ環境にいる他の利用者とコミュニケーションがとれる
- 利用者家族の介護の負担が軽くなる
利用者はこのようなサービスを求めてデイケアを利用するということになります。働こうと考えている人は、こんなサービスが期待されているんだなと思っておきましょうね。
デイケアとデイサービスの違いって何?
ここで、よく間違えられやすいデイサービスについても説明していきます。
デイサービスとはデイサービスセンターなどで、食事、入浴、排泄などの介護や日常生活の支援を受ける施設です。他にも、レクリエーションや機能訓練を受けます。特徴としては、 日帰りのサービスだということでしょう。
自宅に引きこもりがちな利用者の孤立心予防や心身機能を維持するなど行います。介護する家族の負担を軽減することなどを目的としています。
デイサービスとは通所介護のことであり、日常生活の支援がメインです。医師が存在しないこともあります。
デイケアの仕事内容は?
デイケアで働いているスタッフは主に医師、医療・リハビリスタッフ、介護職員、生活相談員です。
それぞれの仕事内容は、医師は利用者の診断や運動機能の検査を行いリハビリ計画や指導、助言したり指示したりします。
医療・リハビリスタッフはリハビリテーションの実施をし、計画の状況確認、健康管理を行います。介護職員はレクリエーション、食事・入浴介助、利用者の送迎などをします。
生活相談員は、利用者の管理、記録をしたり、サービス提供の調整をしたり、レクリエーションを手伝っていたりします。
デイケアの1日のスケジュールとは?
1日の主なスケジュールは以下のとおりです。
8:30 職員による送迎
9:15 看護師による健康診断
9:30 作業療法士や理学療法士によるリハビリテーション
11:45 食事準備
11:50 口腔体操
12:00 介護職員、生活相談員、看護師による食事介助
13:30 作業療法士、理学療法士による集団リハビリテーション
14:00 自主トレーニング、レクリエーション
15:00 おやつ、談話
15:30 リハビリ、レクリエーション
16:00 職員による送迎
やはり他の施設とくらべて健康診断やリハビリなどに割く時間が長くなっていますね。医療分野を行っているというところが、大きな違いとなります。
口腔体操とは、口の筋肉を動かして噛んだり飲んだりする力をつけるための体操です。一般的には食事の前に行われます。
介護施設らしく入浴のサービスを行っているところも多くあります。
また、節分やお花見、ハロウィンなど、その季節にあった行事も行われることが多いです。利用者と一緒に楽しめるのは、介護施設らしいですね。
デイケアの給料はどれくらい?
デイケアでは様々な職種の人が働いていますが、給与は所持資格、雇用形態、勤務地などによって異なります。
東京での平均額を紹介したいと思います。
時給1,316円、月給21万6,461円、年収330万1,925円が東京のデイケアで働いている人の平均額となっています。
時給にしても月給にしても、介護職の平均よりは少し高い水準を誇っています。専門的な施設のため、給与が他の場所よりも高いんですね。
デイケアのやりがいとは
デイケアで働く方がどんなところにやりがいを感じるのか聞いたところ、以下のような例がでました。
- 利用者1人1人との時間を持つことができ、じっくりと関わることができるところ
- 他職種とよく連携する仕事で、様々なアプローチを行えるところ
- リハビリに来る利用者がよくなったときが非常に嬉しい
- 資格の取得が実際に役立つ瞬間が多い
デイケアは他の施設よりも専門性が高い施設のため、やはりやりがいも特殊です。もしこのようなやりがいを感じる施設で働きたいというのならば、デイケアで働くことを選択肢にいれてみましょう。
デイケアで働くなら求人情報をしっかり見て仕事を探そう!
デイケアは大きく2つに分けることができ、ひとつは高齢者用、もうひとつは精神疾患者用があります。どちらも、リハビリテーションや社会復帰を目的としていますが、仕事内容は違います。求人を見る際は注意しましょう。
待遇面について、デイケアでは施設によって待遇が異なり、独自なものも多いです。特に差がつきやすいところは、食事補助と交通費です。求人広告をしっかりと読み、見逃さないようにしてください。分からなければ電話やメールで確認するようにしてください。
デイケアは夜勤ほぼなく日勤がメインだということも把握しておきましょう。
いずれにせよ、求人広告はしっかり見て、準備しましょう。
また、デイケアでは人員基準が定められており、違反すると指定の取り消し事由に該当することになります。雇用されているスタッフ等も把握しておくと良いですね。