介護の夜勤って大変?夜勤ならではのメリットは「短時間で高収入」 作成日:2018.10.25
最終更新日:2019.10.30
「とにかくハードそう…」
そんな漠然としたイメージがつきがちな介護の仕事ですが、介護の夜勤ともなると尚更そういったイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、介護の夜勤にもメリットはあります!
今回は介護の夜勤について実態を紹介し、介護の夜勤のメリットやデメリットを詳しく解説していきます。
【介護夜勤の何が大変?】少人数での対応が大変!
介護の夜勤はハードなイメージが付きがちですよね。実際に、やはり日勤よりは大変という意見がほとんどです。
では具体的に、どのようなことが大変だといわれているのでしょうか?以下で介護夜勤の実態を紹介していきます。
日勤よりスタッフ数が少ない
まず介護夜勤の仕事の特徴としてあげられるのが、「日中よりもスタッフの人員が少ない」という点です。
人員の数は施設によってさまざまです。目安として平均的な人員数を以下にまとめました。
夜勤のスタッフ数の平均
- 介護老人保健施設…利用者20名につき1名
- 特別養護老人ホーム…利用者25名につき1名
- グループホーム…利用者10名につき1名
- 小規模多機能型施設…利用者10名につき1名
ご覧の通り、日中の人員数よりかなり少人数体制となっています。
施設によっては、緊急時の連絡体制が整備されているところでは40名もの利用者を一人で見ることもあるようです。
巡回業務がメインだから少ない
人員数が少ない理由としては、日中よりも介助行為やレクリエーションが少なく、利用者が睡眠中である夜勤では、主な業務が巡回業務となることがあげられるでしょう。
業務が少ないという理由でスタッフは少人数編成になりますが、緊急時の場合はスタッフが少ないと大変ですよね。
限られた人数で対応しなければならないので、「何かあったときが怖い」というのが介護夜勤の大変な点です。
生活リズムが崩れる
そしてやはり大変な点としては、生活リズムが崩れるという点も大きいでしょう。
休憩で仮眠がとれるとしても数時間なので、充分に睡眠がとれず、昼夜逆転してしまうことが多いですよね。
体力一番な介護の仕事では、体の健康が第一なので、生活リズムの乱れはかなり痛いですね。
【介護夜勤の実態】意外にも休憩や仮眠がとれる場合も!
介護夜勤の大変な点がわかったところで、次は介護夜勤の実態を詳しく紹介していきます。
夜勤の回数はどれくらい?
ここでは、1ヶ月に入る夜勤の平均的な回数を施設ごとに紹介します。
- 介護老人保健施設…1ヶ月につき4.5回
- 特別養護老人ホーム…1ヶ月につき4.2回
- グループホーム…1ヶ月につき4.5回
- 小規模多機能型施設…1ヶ月につき3.9回
どの施設でも月に4~5回の夜勤が一般的のようですね。
だいたい週に一回の夜勤ということになるでしょう。
しかし上記の数はあくまで平均的な数値です。
夜勤メインで働いている方では、月10回以上も夜勤に入ることがあるようです。
2種類の交代制制度
介護の職場にはシフト交代の体制として、2交代制・3交代制という種類があります。
2交代制とは、1日を2つの時間帯に分けた体制で、例としては、日勤が9:00~17:00・ 夜勤が17:00~翌9:00という時間分けです。
3交代制とは、1日を3つの時間帯に分けた体制で、例としては、早番が6:00~14:00・遅番が14:00~22:00・夜勤が22:00~翌6:00という時間分けです。
割合的には2交代制がおよそ90%、3校体制やその他の体制が10%となっています。
2交代制が圧倒的に多い理由としては、職員が利用者の就寝前後の様子や状況を把握して業務ができること、勤務時間は長いがそのぶん夜勤明けにしっかりと休みをもらえることがあげられるでしょう。
休憩・仮眠がとれる場合も
夜勤は人員数が少ないけどそれでも休憩はとれるの?という疑問もありますよね。
休憩時間については施設やシフト交代の体制によってさまざまですが、平均的には、2交代制の場合は約2時間、3交代制の場合は1時間となっています。
職員がしっかりと休憩がとれるように、仮眠室を設置している施設も数多くあります。
特に特別養護老人ホームや介護老人保健施設では、およそ8割以上の施設が仮眠室を設置しているようです夜勤中に少しでも仮眠がとれるのは嬉しいですよね。
【介護夜勤の仕事の流れ】巡回が主な業務!
ここでは、介護夜勤ではどのような業務があるのかを一回の勤務のスケジュールに沿って紹介していきます。
今回は2交代制で夕方から出勤した場合で説明していきます。
出勤・業務の引継ぎ
出勤するとまず初めに、日勤の職員から利用者のその日の様子を聞きます。体調や服薬状況を細かく引き継ぎます。
利用者の状況をしっかりと把握しておくことが夜勤では非常に大切なので、引継ぎは時間をかけて行われるのが望ましいでしょう。
夕食の準備・服薬補助
ここは日勤の業務とあまり変わりません。
しかし、日中の利用者の状況を基にして食事の量を決めたり、服薬介助をしたりするので、ここでは引継ぎで共有した情報が非常に重要になります。
就寝準備
食事と服薬を終えると、利用者の就寝準備に入ります。
着替えの介助や排泄の介助、おむつの交換を行います、歯磨きの介助、ベットへの移乗の介助を行います。
この就寝準備の時間は夜勤のなかでも一番業務が多くなる時間帯でしょう。スムーズに業務をこなしていくことが重要です。
消灯・巡回業務
利用者の就寝後は主に巡回業務を行います。だいたい1時間~2時間に一回という頻度で巡回を行います。
巡回中は利用者の呼吸状態や体調の変化を確認し、必要があればおむつの交換や体勢を変える介助、排泄介助を行います。
またこの時間を利用して介護記録の作成や施設の掃除も行います。
夜勤のなかでも比較的業務が少ない時間なので、休憩がとれるのもこの時間帯です。
起床介助・朝食の準備
起床の時間には早番のスタッフと協力して排泄介助や着替え・洗面介助を行います。
朝食準備も早番スタッフとともに行います。
この時間の業務は非常に多いので、早番スタッフとの協力が大切です。
夜勤業務の報告・退勤
さいごに出勤の時と同様に、夜間の利用者の状況を日勤のスタッフに伝えます。
ここでの情報共有が利用者の一日を支える大事なポイントなので、最後の業務とはいえしっかりと引き継ぐことが大切ですね。
ここまで終えれば退勤となります。
介護の夜勤は簡単に言うと、就寝・起床の介助と夜間の見守りが仕事となります。
【夜勤のメリット】最大のメリットは夜勤手当!
介護夜勤の仕事内容は一通り把握し終えたと思うので、ここでは、介護夜勤のメリットを紹介します。
夜勤手当がつく
まず介護夜勤の第一のメリットとしてあげられるのが、夜勤手当でしょう。
夜勤手当とは、夜勤に従事した職員の基本給にプラスして支払われる手当です。
支給方法は、一回につき~円というようにつく場合が多いようです。
平均的には、一回につきおよそ5000円~8000円が相場となっているようです。
月に4回夜勤に入れば月給が2万円~3.2万円もアップするので、給料アップを狙って夜勤に多く入る人もいるようです。
連休がとれやすい
次にあげられるメリットは、連休をとれやすくなるという点です。
一回の夜勤の後は半日休みになったり、まるまる一日休みになったりします。
もともとの休日とうまく組み合わせれば、連休も取れます。
ただの休日ではなく連休をつくれるというのは、気分転換にもなりますし、嬉しい点ですね。
夜勤専従という働き方もアリ!
上記のように介護夜勤にはメリット・デメリットが多々ありますが、介護夜勤は不可欠な仕事ですし、働く側からもニーズがあります。
施設によっては夜勤専従という募集を行っているところもあります。
夜勤専従とは?
夜勤専従とは言葉の通り、介護の夜勤のみを行う働き方です。
賃金は施設によってさまざまですが、東京都では平均で1回の夜勤につき21000円~25000円の賃金で募集されています。
夜勤の連続勤務によって、月に40万~50万円もの給料を得られる場合もあるようです。
夜勤専従だと何が良い?
夜勤専従のメリットとしては、まず、他の仕事や学業と両立できるという点があげられます。
昼間に別の仕事・スクールに通い、夜から介護夜勤に入るという働き方ができるわけです。
資格取得を目指す方にとってもこのような働き方は役立ちますよね。
また、夜勤は給料が高いため、日勤よりも少ない勤務回数で高収入を得られるという利点があります。
勤務回数が少なければ休みも多くなるので、休日を増やしたい方には夜勤専従はぴったりですね。
好条件の介護夜勤の求人もたくさんある!
以上、介護の夜勤について解説してきました。
人によって大変だと思う点は異なると思うので、一概に介護夜勤は日勤よりハードであるとは言えません。
夜勤の方が、自分の時間が多く取れて働きやすい!と感じる方もいることでしょう。
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